2014年7月1日火曜日
50人の研究者が紹介するフィールドの最前線~『地下からの贈り物 新出土資料が語るいにしえの中国』
『地下からの贈り物 新出土資料が語るいにしえの中国/東方選書46』
中国出土資料学会 編 2014年06月 2,000円+税
2000年前の人びとは何をどのように食べていたのか。曹操や諸葛孔明が活躍する裏側で、庶民はどのように暮らしていたのか。戦地から母親に宛てた手紙の内容とは。墓地や井戸から発見された木簡・竹簡をはじめとする文字資料、画像石などの絵画資料、さらに刀銭、楽器、壺などを含めた出土品は、さまざまなことを語りかけてくる。近年飛躍的に増加している中国の新出土資料。これらを使って何が分かるのか、どこからどのようなものが出てきたのか。歴史・文学・思想・考古・医学など多方面にわたる研究者が最新の成果を紹介する。
目次:
はじめに―出土資料って何? 原宗子
目次
用語の説明
第1章 出土資料でわかること
1-1 地下の文書館を掘る 小澤正人
1-2 殷周時代の文字資料―甲骨文・金文― 角道亮介
1-3 ベールを開いた「法治」 石岡浩
1-4 大昔の犯罪捜査と裁判を覗く 水間大輔
1-5 王様と暦 平勢隆郎
1-6 「家族」のあり方 小寺敦
1-7 何を食べていたのか 村上陽子
1-8 自然環境の変化を辿る 原宗子
1-9 青銅貨幣は語る 江村治樹
1-10 祀りと占いの世界 池澤優
1-11 諸子百家はどう展開したか 西山尚志
1-12 絹に記す典籍、木切れに書く便り 工藤元男
1-13 経学とは何か 池田知久
1-14 儒家思想が台頭するまで 井ノ口哲也
1-15 文字はこう変わった 大西克也
1-16 南方の風俗・文化は独自か?-楚簡の世界 森和
1-17 医学の発生 真柳誠
1-18 太極拳のルーツ 川村潮
1-19 謎の人物が判った! 友田真理
1-20 戦争はこう変わった 下田誠
1-21 歌とコトバと音楽と 荻野友範
1-22 神話の消滅と誕生 吉冨透
1-23 画像は語る 菅野恵美
1-24 地域の取り決めを記す 小嶋茂稔
1-25 中国古代のボードゲーム 鈴木直美
1-26 『三国志』のウラガワ 阿部幸信
第2章 どこから何が出てきたか
地図
2-1 敦煌・トゥルファン(甘粛省・新疆ウイグル自治区) 關尾史郎
2-2 エチナ~居延(内蒙古自治区) 吉村昌之
2-3 馬王堆(湖南省) 名和敏光
2-4 銀雀山(山東省) 水野卓
2-5 鳳凰山(湖北省) 柿沼陽平
2-6 睡虎地(湖北省) 飯尾秀幸
2-7 宝鶏県太公廟・梁帯村芮国墓地(陝西省) 高津純也
2-8 阜陽双古堆(安徽省) 冨田美智江
2-9 襄汾陶寺(山西省)と周原(陝西省) 岡本真則
2-10 張家山(湖北省) 椎名一雄
2-11 天水(甘粛省) 海老根量介
2-12 包山(湖北省) 廣瀬薫雄
2-13 龍崗(湖北省) 馬彪
2-14 敦煌懸泉置(甘粛省) 藤田勝久
2-15 尹湾(江蘇省) 渡邉将智
2-16 郭店(湖北省)と〈上博楚簡〉 谷中信一
2-17 長沙(湖南省) 伊藤敏雄
2-18 里耶(湖南省) 青木俊介
2-19 郴州(湖南省)と南京(江蘇省) 永田拓治
2-20 長安(陝西省)と固原(寧夏回族自治区) 小林岳
コラム 「骨董簡」とよばれるモノ 冨谷 至
あとがき 小澤正人
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