2010年9月22日水曜日

『中国新医療衛生体制の形成』~中国医療行政の基礎的資料と分析

 
『中国新医療衛生体制の形成 移行期の市場と社会』
  吉田治郎兵衛 東方書店 2010年09月 11,500円

「赤脚医生(はだしの医者)」に代表される中華人民共和国建国以降の医療衛生システムは、1980年代の改革開放以降の請負型市場化の推進により、大きな変化を強いられた。その多くは、「医療費の高騰」「低品質の医薬品の氾濫」「医療保険制度の破綻」「医療衛生行政の混乱」など大きな社会問題となって現れた。
本書は、1980年代から21世紀初頭までの中国の医療衛生システムの変化を「医療衛生行政」「薬事行政」「制約産業政策」「公的医療保険制度」などの側面から、全面的に論述する。このように中国の医療衛生制度を総合的に論じたのは、日本では本書がはじめてである。

《 目 次 》
序  章 本書の課題と方法
第一章 医療衛生機関の請負責任制度導入と医療費の上昇
第二章 市場経済化と医薬品価格の上昇
第三章 各種医療保険制度の変容と自己負担額の上昇
第四章 医療衛生機関における規制緩和政策の修正
第五章 薬事行政の再構築と医薬品価格の調整
第六章 都市労働者基礎医療保険制度の成立と大病共済制度
終  章 医療衛生体制の新たな展開 

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