2008年2月22日金曜日

『譯書公會報 上・下』~中国最初の翻訳専門誌、影印版で刊行~


『譯書公會報 上・下』(中国近代期刊彙刊第二輯)
  譯書公會報館編 中華書局 2007年11月 22,050円

「湘報」「民報」「清議報」などを影印刊行するシリーズ「中国近代期刊匯刊」の第二輯。「譯書公會報」は清光緒23年10月1日(1897年10月26日)に上海にて創刊された中国初の翻訳専門の刊行物。章炳麟・楊模が総主筆、黄存嘉が総翻訳を務めた。毎週1期が出版されたが翌年第20期で停刊。刊行期間は半年ほどと短かったが当時中国人の外国への視野を拡げる役割を果たしたとされる。
収録訳文は英語・仏語・独語・露語・日本語などで、イギリスの《泰晤士礼拜報》・《倫敦中国報》、フランス《勒当報》・《法国権報》、ドイツ《徳文新報》、アメリカ《国政報》、日本《大阪朝日報》も含まれている。このほか章炳麟の《読日本国志一、二》・《論民数驟増》、《亜東時報》を主編した日本人・山根之助(立庵)の《倡難論》など一部自撰の文稿も掲載する。

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