2013年12月6日金曜日

【最新刊】 『近代台湾の経済社会の変遷 日本とのかかわりをめぐって』

 
http://www.toho-shoten.co.jp/toho-web/search/detail?id=4497213136&bookType=jp
『近代台湾の経済社会の変遷 日本とのかかわりをめぐって』
  馬場毅、許雪姫、謝国興、黄英哲 編 2013年12月 6,300円

2012年8月に名古屋で開かれた国際シンポジウム「近代台湾の経済社会変遷―日本とのかかわりをめぐって」で発表された報告を19本の論文にまとめる。取り扱われるテーマは、法制、文学、金融、企業経営、官僚、東亜同文書院、台湾協会など多岐にわたり、多くの論考は日本とのかかわりを持って論述されている。

【 目  次 】
第一部 東亜同文会・東亜同文書院と近代日本・台湾
 1-1 東京同文書院について  馬場毅
 1-2 東亜同文書院で学んだ台湾人について  武井義和
 1-3 台北帝国大学から愛知大学へ  佃隆一郎
第二部 近代台湾法制の伝承と変容
 2-1 台湾における中華民国法制の「脱内地化」の進展と限界  王泰升(村上享二 訳)
 2-2 戦後初期台湾人群分類の調整及び法律効果:一九四五~一九四九  曾文亮(加藤紀子 訳)
 2-3 戦後台湾の司法における日本的要素―司法人材養成の背景を中心として―  劉恆妏(大野絢也 訳)
第三部 近代台湾文学・文化の変遷
 3-1 「歌を聴いて字を識る」――日本統治下の台湾歌謡と文芸大衆論争――  陳培豊
 3-2 「台湾文学」と「中国文学」の 移植及びそれに関連する言語と文字の問題――戦後初期の国語運動から論ず(一九四五-一九四九)――  黄美娥(三好洋子 訳)
 3-3 台湾新文学運動と厨川白村――西欧普遍主義の概念を超克する「大正生命主義」を視座に  工藤貴正
 3-4 日本統治期視覚式消費と展示概念の出現  李衣雲(武井義和 訳)
第四部 近代台湾の経済変遷
 4-1 日本植民統治初期(1895‐1912)における三井物産台北支店及びその砂糖交易に関する一考察  黄紹恒
 4-2 戦後初期において台湾中小企業が植民地時代から継承したもの  謝國興(佃隆一郎 訳)
 4-3 戦後初期台湾における産業組合の改組及び発展に関する考察  李為楨
 4-4 百年の養殖漁場―清代東石蔡氏による台湾での養殖漁場経営  楊彦傑(小嶋祐輔 訳)
第五部 植民地・戦後における官僚の流動
 5-1 満洲国政府における台湾籍高等官(一九三二~一九四五年)  許雪姫(湯原健一 訳)
 5-2 技術系植民地官僚の形成と交流―中村與資平、相賀照郷を手がかりに  湯原健一
 5-3 水利会組織の変化と人事変遷―台湾地方エリートの断絶と連続の一考察(1941-1956)  薛化元(野口武 訳)
第六部 戦後再建
 6-1 戦後日本における台湾協会の再建―引揚から一本化まで  鍾淑敏
 6-2 台湾北部角板山タイヤル族の戦中と戦後―ロシン・ワタンを中心に―  菊池一隆