2014年10月2日木曜日

速報[10月2日①] これから入荷・発売する本~『文遡閣四庫全書提要』『清宮頤和園档案・政務礼儀巻』他

 
389802 『商周金文辞類纂(全8冊)』
    張桂光 主編 中華書局 2014年8月刊 200,000円+税
 本書は、前人の金文考釈及び類纂編集における経験と成果を生かし、単字に対し、釈文・摹本を配する形で、2011年以前に公布された商周銘文を網羅した力作である。各金文単字に対し、銘文中全ての文例を極力集めるようにした。親字は《説文》の部首順、摹本と釈文は意味、時代の順で排列。索引も付す。

389803 『文遡閣四庫全書提要(全6冊)』
    金毓黻 等編 中華書局 2014年8月刊 26,910円+税
 本書は、民国時代の1930年前後、奉天図書館副館長を務めていた金毓黻が沈陽文遡閣所蔵《四庫全書》の各巻首にあった提要を抄校、集成し、1935年に遼海書社より刊行された原書の影印版である。文遡閣本《四庫全書》の提要が《四庫全書総目》と大きな相違があり、学者たちによく使われている文淵閣本及び文津閣本の提要とも違った箇所があるので、文献学、目録学、文史、国学の研究における参考価値が高い。四庫各書の提要以外にも、《文遡閣四庫全書提要与総目異同表》、《聚珍版本提要与四庫本提要異同表》、詳細な書名索引等が収録されており、書名、作者、巻数における相違は一目瞭然である。また、今回の影印出版において、1938年に刊行された《文遡閣四庫全書要略及索引》や、筆画と併音の検字表が追加収録されている。

389804 『清宮頤和園档案・政務礼儀巻(全10冊)』
    中国第一歴史档案館、北京市頤和園管理処 編 中華書局 2014年8月刊 84,000円+税
 本書は、主に中国第一歴史档案館に所蔵されている《軍機処上諭档》、《軍機処録副奏折》、《軍機処電報档》、《宮中朱批奏折》、《内務府陳設冊》、《内務府造辧処档案》、《内務府奏案》、《外務部档案》等の清代档案から頤和園関係の史料を集めてできた《清宮頤和園档案》の政務礼儀巻である。皇帝皇后の行事、政務諭旨、官吏任免、賞賜撫恤、参観接待、祭拝礼儀等の内容が含まれている。

389805 『清宮天壇档案資料滙編(順治-乾隆)(全10冊)』
    中国第一歴史档案館、天壇公園管理処 編 中華書局 2014年7月刊 165,000円+税
 本書は、清代順治から光緒まで9人の皇帝が在位中に天壇で行った祭天行事に関する档案史料3,000点近くを集めたものである。档案の種類的には、実録、起居注、奏折、奏片、上諭、題本、活計档等が含まれている。

389806 『王乃誉日記(全5冊)』
    海寧市史志弁 編 中華書局 2014年8月刊 114,000円+税
 王乃誉(1847-1906)は、清末の詩人、書画家。国学大師王国維の実父でもある。本書は、王氏の光緒17年辛卯(1891)元旦から止次年(1906)丙午閏四月十九日までの日記である。季節天気、時事ニュース、郷里の生卒、人事往来、自作の書画印詩文、所見所蔵の金石書籍古物などが主な内容。息子の国維、国華との書簡往来も殆ど記録されている。特に王国維に関する記述(例えば、王国維の金石収蔵、金文考釈の時期、羅振玉と学部の役職に就くための計画、《去毒篇》と《人間嗜好之研究》を書いた起因等)は一次資料であるため、その史料価値が高い。また、王乃誉の未刊稿《古銭考》、《題画詩》、《竹西臥游録》、《画粕》、《雑鈔》、《変法平議》抄本張百煕奏学堂辧法稿、《吉金所見録》、《可人》等が本書の最後に附されている。

389809 『述学校箋(全2冊)』
    汪中 著/李金松 校箋 中華書局 2014年8月刊 5,390円+税
 本書は、《中国歴史文集叢刊》のひとつ。原著の《述学》は清代の著名学者汪中(1744-1794)の文集である。汪氏の経学、小学、史学、金石学、諸子学における造詣は共に深く、清代一と評される駢文を含むその文章の水準も高い。《述学》は汪氏の主な著作を内外二十数篇に収録している。今回の出版において、汪氏の息子汪喜孫が編集した清道光三年刊本を底本に校正、標点をし、箋注部分として解題、系年、注釈の項目を加えている。

389810 『経史百家雑鈔(大字綫装本)(全10冊)』
    〔清〕曽国藩 編纂 中華書局 2014年8月刊 59,200円+税
 本書は、晩清の名臣曽国藩が編纂した古文選集で、毛沢東が最も良い国学の入門書として友人に推薦するほど、社会的評価も影響力も高い名著である。全書は、論著、詞賦、序跋、詔令、奏議、書牘、哀祭、伝志、叙記、典志、雑記の十一類、二十六巻を含む。本書の収蔵価値をより高めるため、中華書局が今回の出版において、曽氏の家族と弟子が刊行した権威性の高い長沙伝忠書局版を底本にし、良質な宣紙と大字印刷を採用している。

389819 『諧声韻学校訂』
    周賽華 著 中華書局 2014年8月 6,600円+税
 本書は、《音韻学叢書》のひとつ。清代康熙年間北方官話語音系統の流れを汲んだ韻書である。今回の校訂において、諧声韻学関連の韻図《三教経書文字根本》と続修四庫に欠落している五巻が追加収録されている。

389831 『古琴制作法』
    陶運成 著 中華書局 2014年8月刊 13,400円+税
 古琴は、春秋時代の貴族と士大夫の間ですでに流行っていた、中国の最も古い撥弦楽器である。本書は、古琴制作の歴史、種類及び具体的な制作法を実物の写真付きで解説し、古琴の材質と様式、制作工芸の各工程を詳しく紹介する。まさに古琴制作の教本である。