2015年6月10日水曜日

速報[6月10日②] これから入荷・発売する本~『新疆維吾爾自治区長城資源調査報告』『真彩秦俑(漢英対照)』他

 
397433 『新疆維吾爾自治区長城資源調査報告 上、下』
    新疆維吾爾自治区文物局 編 文物出版社 2014年11月刊 36,900円+税
 本書は、新疆維吾爾族自治区内に現存する全ての長城遺跡を対象に行われた綜合調査の調査報告書。漢代、唐代の長城を中心とするこれらの遺跡の一つ一つに関する調査資料を逐一紹介し、各遺跡の種類、年代、分布、城壁の延びる方向、構造様式、保存状態、並びにその地理環境、破壊要因、特点特徴などを詳説。各遺跡の写真や、一部保存状態の良い代表的な遺跡の平面図と立体図も付されている。また、長城の関連建造物として、134箇所の清代軍事施設の遺跡も収録されている。

397434 『真彩秦俑(漢英対照)』
    曹瑋 主編 文物出版社 2014年9月刊 32,400円+税
 本書は、“彩色兵馬俑”を中心とする秦俑の芸術性と文化的内包を、「色彩的奥秘」、「装飾的霊感」、「喪葬的芸術」、「智慧的延続」の四つの部分に分けて紹介。色絵を施した秦俑に使われた色彩や、装飾、喪葬儀式との関連、退色の要因及び色の再現技術などを詳説する。

397439 『拜城多崗墓地』
    中国社会科学院考古研究所 等編著 文物出版社 2014年11月刊 14,400円+税
 本書は、《中国田野考古報告集》の一つ。新疆維吾爾族自治区拝城県亜吐爾郷都干買里村に位置し、中国社会科学院考古研究所新疆隊などが1999年に発掘した多崗墓地を紹介。この墓地で発掘された100基の墓の大半は“円丘封堆竪穴墓”で、墓葬の殆どが紀元前900年~前500年のものである。本書は、これらの墓葬の発掘と研究結果を、「墓地概述」、「墓葬分述」、「遺物」、「墓葬分期」、「多崗墓地人骨の研究」、「多崗墓地出土銅器、石器研究」、「結語」の7章に分けて記述。多数の挿絵とカラー図版や、「墓葬登記表」などの資料も添えられている。

397442 『陳老蓮絵明張深之正北西廂秘本図冊(胡蝶装1函1冊)』
    〔明〕陳洪綬 絵 文物出版社 2014年11月刊 価格84,000円+税
 明代崇禎年間に刻印された《張深之正北西廂秘本》は《西廂記》の版本の一つで、特に本の中にある6枚の版画の挿絵で有名。これらの版画は中国絵画史にも名を刻んだ重要作品で、その原画を画いたのは明末清初の著名な書画家陳洪綬(号老蓮)である。本書は、この6枚の木刻版画(《鴬鴬像》、《目成》、《解囲》、《窺簡》、《惊夢》、《報捷》を含む)を復刻、収録。

397446 『陳迦陵填詞図(綫装1函2冊)』
    〔清〕釈大汕 絵 文物出版社 2014年11月刊 51,200円+税
 本書は、《古籍善本再造・珍稀古籍叢刊》の一つ。清代乾隆五十九年(1794)陳氏家刊本《陳迦陵填詞図》を底本とする影印版。本の内容に、清初の名僧釈大汕が描いた《迦陵先生填詞図》及び朱彝尊、納蘭成徳、洪昇、蔣士銓、翁方綱、阮元など計103人の題詠が含まれている。底本とされた清乾隆刻本の版本価値が高い。

397447 『笠沢叢書(綫装1函2冊)』
    〔唐〕陸亀蒙 撰 文物出版社 2014年11月刊 64,000円+税
 本書は、《古籍善本再造・珍稀古籍叢刊》の一つ。清顧楗碧筠草堂刊手写版《笠沢叢書》を底本とする影印版。《笠沢叢書》は唐代の文学家陸亀蒙が自作の詩、賦、頌、銘、記などを集録した雑文集。“叢書”という呼称を最初に使った書物とも言われている。底本とされた碧筠草堂手写版の版本価値が高い。

397448 『墨法集要 装潢志(綫装1函2冊)』
    〔明〕沈継孫、〔明〕周嘉胄 著 文物出版社 2014年11月刊 54,400円+税
 本書は、《古籍善本再造・珍稀古籍叢刊》の一つ。清乾隆武英殿聚珍版刻本《墨法集要》と清乾隆汪氏求是斎刻本《装潢志》を底本とする影印合集版。油煙を使った製墨法を挿絵付きで詳説する《墨法集要》と書画の表装経験を網羅した《装潢志》は共に実用性の高い専門書で、採用された底本も版本価値の高い単行本である。

397449 『四婦人集(綫装1函2冊)』
    〔清〕沈恕、〔清〕沈慈 著 文物出版社 2014年11月刊 58,400円+税
 本書は、《古籍善本再造・珍稀古籍叢刊》の一つ。清嘉慶刻本《四婦人集》を底本とする影印版。清代の蔵書家沈恕、沈慈兄弟が刻印した《四婦人集》は、四人の女性詩人(唐代の魚玄机と薛濤、宋代の楊太后、元代の孫淑)それぞれの詩集《魚玄机詩》、《薛濤詩》、《楊太后宮詞》、《緑窗遺稿》を集録した詩詞合集。数ある版本の中で、底本とされた清嘉慶刻本の評価は高い。