2007年11月12日月曜日

~『オリエンタル・デスポティズム』の再評価~


『「東洋的専制主義」論の今日性 還ってきたウィットフォーゲル』
  湯浅赳男著 新評論 2007年11月刊 3,465円

「征服王朝(Dynasty of Conquest)」概念や「水力社会(hydraulic society)」論で知られる歴史学者ウィットフォーゲル(Karl August Wittfogel、1896~1988)。「東洋的専制主義」を唱え分析したウィットフォーゲルは、世界の知識人より強い批判を浴び、学界から実質的に追放された。
彼の死後、1990年代に入ると主著『オリエンタル・デスポティズム:全面的権力の比較研究』が再読されるようになり、G・L・ウルメンによる詳細な評伝も出版され、再評価の気運が高まりつつあるといえる。ウィットフォーゲルの東アジア問題の過去・現在・未来を根底から捉える広大な視野とその学問的良心の源泉に学ぶ、『オリエンタル・デスポティズム』再読の薦め。

《 主 要 目 次 》
第1章 今なぜウィットフォーゲルなのか?
第2章 ウィットフォーゲル理論の到達点
第3章 ウィットフォーゲルの学問の展開(1)
第4章 ウィットフォーゲルの学問の展開(2)
第5章 ウィットフォーゲル理論の残したもの

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