2010年6月9日水曜日

『李鵬「六四」日記』 ~偽書?超一級の現代史資料? 話題の書が間もなく発売に

 
『李鵬「六四」日記』
  李鵬著 香港新世紀出版社 2010年6月22日発売 予価3,906円
 *本書は出版中止になりました。(6/21)

本書は、天安門事件当時の首相・李鵬氏が記したとされる、事件前後(1989年4月15日~6月24日)の日記を収録した「回顧録」。
民主化運動への強硬弾圧を決定した1989年4月24日の党指導部の会議前夜に李鵬が鄧小平と密会した事実を明らかにするほか、5月2日の日記には「文化大革命のような悲劇を防ぐため命を捨てる覚悟」との心情を記していると伝えられ、民主化運動への対処をめぐる指導者層での意見対立・事件渦中に江澤民を後任指名したことなども詳述されているという。
香港の報道によると、天安門事件から15周年目の2004年、『関鍵時刻 李鵬日記』として出版される予定であったが、中央政治局に否決され党中央指導部内で閲覧されるに留められたという。この「原稿」を今年1月、趙紫陽の回顧録『改革歴程』を出版した香港新世紀出版社が入手し、出版が決定されるに至った。
今年の「六四」記念日に合わせて出版が報じられるやいなや、その真贋を含めて大きな議論を巻き起こしている。
本書は6月22日香港で発売予定。現在小社ではご予約注文を承っております。
*本書は出版中止になりました。(6/21)

《参考記事》
■「天安門事件当時の中国首相、李鵬氏?の日記出版」 (6月6日 読売新聞朝刊)
  http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100606-OYT1T00305.htm
■「李鵬氏の「回顧録」、香港で発売へ 天安門事件当時の日記収録」 (6月4日 産経新聞)
  http://sankei.jp.msn.com/world/china/100604/chn1006041403003-n1.htm
■「天安門事件『流血を覚悟』 当時の中国首相」(6月5日 東京新聞朝刊 国際面)
  http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010060502000072.html

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