2011年5月17日火曜日

速報[5月17日②]~これから入荷・発売する本

 
346408 『旅順博物館蔵敦煌本六祖壜経』
    郭福純、王振芬整理 上海古籍出版社 2011年4月刊 20,895円
 唐建中元年(780年)前後に著述された《壜経》は、禅宗の創始者慧能の事迹や語録を記述する禅宗南宗の基本理論典籍である。現在に残っている数多くの《壜経》の伝本の中、20世紀初頭、日本の大谷探検隊により敦煌で発見され、旅順博物館に収蔵されている《壜経》写本は、最古の《壜経》写本であり、他の伝世本との相違も多く見られるため、研究者に重視されている。本書は、この「旅博本」《壜経》写本の整理影印本である。

346078 『古本西廂記匯集・初集(全9冊)』
    倪俊明主編 国家図書館出版社 2011年4月刊 173,250円
 元代の著名な戯曲作家王実甫が創作した雑劇《西廂記》は、《牡丹亭》《長生殿》《桃花扇》と並ぶ「中国古代四大名劇」の一つであり、明清の戯曲や小説創作に大きな影響を与えた。……(略)……《古本西廂記匯集・初集》は、国家図書館に収蔵されている数多くの《西廂記》版本から精選された、康煕年間潘廷章評本《西来意》、金聖嘆《西廂記》評本、毛奇齢《西廂記》評本を含む10余種の《西廂記》を影印収録し、《西廂記》研究に貴重な資料集を提供する。

346551 『魯迅蔵外国版画百図』
    魯迅博物館編 国家図書館出版社 2011年3月刊 14,700円
 漢代画像石の拓本や外国の版画作品の蒐集・鑑賞は、魯迅の最大の愛好と言える。魯迅が生涯にわたって蒐集したドイツ・アメリカ・フランス・ソ連(ロシア)・日本など10数カ国の版画家300余人の作品約2,000幅は、大半が北京魯迅博物館に収蔵されている。本書は、その中から精選された100幅を収録する。

346587 『中国敦煌壁画全集・隋』
    段文傑主編 天津人民美術出版社 2010年6月刊 予価19,950円
 敦煌壁画にとって、隋代(581-618)は、重要な転換期であり、隋唐敦煌莫高窟には、70余の隋代石窟が保存されている。これらの隋代壁画は、中原地方の華麗かつ繊細な「密体」、西北地方の自由奔放な「疏体」、ペルシャや中亜諸国の綺麗な図案などが融合し、敦煌壁画に新風を吹き込んだ。本書は、飛天・薩唾太子本生・供養人与牛車・啖子本生・供養菩薩・薩唾飼虎与順田経変・救治病人・駱車過橋・胡商遇盗・金剛力士など、敦煌隋代壁画から精選された200点の逸品を収録する。巻頭に掲載されている敦煌研究院院長段文傑の論文「融合中西成一家―莫高窟隋代壁画研究」は、敦煌壁画研究の手引きである。

346588 『中国敦煌壁画全集・盛唐』
    段文傑主編 天津人民美術出版社 2010年6月刊 予価19,950円
 8世紀の唐神龍・景龍・開元・天宝時期の「盛唐時代」になると、敦煌壁画は、その最盛期を迎え、現在、莫高窟の81の「盛唐時代」の石窟に残された約500幅の壁画は、仏教芸術の逸品が数多く含まれている。本書は、その中から精選された四菩薩・釈迦回迦毘羅維城・為四衆説法・羅贍羅献食認父・菩薩頭像・仏弟子与菩薩・仏弟子頭像・菩薩頭・項光・大勢至菩薩など、「盛唐時代」の敦煌壁画の代表作202幅を収録する。

346115 『浙江図書館蔵稀見方志叢刊(全60冊)』
    浙江図書館編 国家図書館出版社 2011年3月刊 777,000円
 本書は、《著名図書館蔵稀見方志叢刊》シリーズの1点であり、浙江図書館に収蔵されている《杭州府志》(康煕)・《上海県志》(嘉慶)・《続天津県志》(嘉慶)・《定海県志》(康煕)・《湖北下荊南道志》(乾隆)など30余種の方志の稀覯本を影印収録する。その中の数種は、孤本であり、文献価値が極めて高い。

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