2013年11月21日木曜日

速報[11月21日③] これから入荷・発売する本~『天長三角圩墓地』『雲南史料叢刊』他

 
381552 『天長三角圩墓地』
    安徽省文物考古研究所 編 科学出版社 2013年9月刊 15,498円
 1990年代、安徽省天長県三角圩地区にある戦国晩期から東漢早期までの27の墓葬への考古発掘調査により、748点の銅器・鉄器・漆器・木器・玉器・瑪瑙・琉璃・銀器・角器が出土され、漢代の経済・文化・社会生活の研究に貴重な実物資料を提供する。とりわけ1号墓である桓平夫婦合葬墓から出土された5枚の印章及び「桓楽」「桓安」「大桓」などの文字が記されている多くの漆器は、第一級の漢代文物と見なされている。本書は、天長三角圩墓地考古発掘調査の学術報告集。

381553 『廬江漢墓』
    安徽省文物考古研究所 編 科学出版社 2013年9月刊 14,175円
 本書は、2007・2008年、安徽省廬江県の董院墓地と松棵墓地135の漢代墓葬に対し行った考古発掘調査のすべての資料を収録する。資料は、出土陶器に基づき、これらの墓葬の年代を推定し、墓葬の形制、副葬品及び当時の合葬墓や家族墓の現象などを紹介する。

381574 『弘明集校箋』
    [斉梁]釈僧祐 上海古籍出版社 2013年4月刊 5,197円
 南朝梁の高僧僧祐(445-518)により編纂された《弘明集》は、東漢から南朝梁・斉までの500余年間の仏教資料57種を収録しており、その文献価値は極めて高い。本書は、磧砂蔵本《弘明集》を底本とし、《永楽北蔵》本、《頻伽蔵》本、金陵刻経処刻本、《四部叢刊》影印明汪道昆刻本《弘明集》を参照し、《大正蔵・弘明集》《中華大蔵経・弘明集》の校勘も踏まえ、《弘明集》に標点・注釈及び歴史人物・歴史事件・仏道経典などについての綿密な考証を加えた《弘明集》の最善本。

381575 『黄以周全集』
    [清]黄以周 著 上海古籍出版社 2013年7月刊 22,680円
 晩清の著名な経学大師黄以周(1828-1899)の「三礼」(《周礼》《儀礼》《礼記》)研究は、漢代から清代までの「三礼」に関する経注や雑記を踏まえ、古代の礼制・学校・封国・田賦・楽律・刑法・名物・占卜などに考証を加え、その実態を掲示し、清代の《礼》経研究の到達点を示すものと見なされている。本書は、《礼書通故》100巻、《子思子輯解》7巻、《軍礼司馬法》2巻、《経訓比義》3巻、《儆季雑著》など黄以周の著述を網羅的に収録する。

381576 『黄式三全集』
    [清]黄式三 著 上海古籍出版社 2013年7月刊 8,662円
 黄式三(1789-1862、号儆居)は、《清史稿》《清儒学案》《清代七百名人伝》にその伝記が収載されている晩清の著名な経学大師で、「浙東学派」の開祖である。黄式三の学術研究成果は、経学及び史学や諸子学にわたり、とりわけ礼学についての研究は、前人未到の境地に達するものが見られる。本書は、《論語後案》《詩叢説》《詩序通説》《春秋釈》《儆居集経説》《史説》《書啓蒙》《黄氏塾課》など黄式三の全著作110巻に整理・校勘を加えて収録する。《両浙作家文叢》シリーズの1点。

381579 『高則誠集』
    [元]高明 著 浙江古籍出版社 2012年9月刊 5,775円
 元末明初の戯曲家、「南曲祖師」高則誠(高明)が宋代の戯曲《趙貞女蔡二郎》と鼓詞《琵琶記》に依拠して改編した大型劇本《琵琶記》は、「伝奇之祖」と見なされている中国古典戯曲の名作であり、明清の戯曲創作に大きな影響を与えた。本書は、《琵琶記》を含む高則誠の著作を網羅的に収録する。《両浙作家文叢》シリーズの1点。

381515 『秦嶺植物志 2 石松類和蕨類(第2版)』
    郭曉思、徐養鵬 編著 科学出版社 2013年9月刊 8,662円
 本書は、55の図版や40枚のカラ―写真を配し、秦嶺の319種の石松類と蕨類植物を、学名、ラテン語学名、俗名、異名、主要文献引証、生態生物学特徴、産地、分布、経済的用途などの面から紹介する。本版では、第一版より3属・38種、増えている。「科属種検索表」及び中国語名とラテン語学名を付している。

381542 『雲南史料叢刊(全3冊)』
    方国瑜 編 中華書局 2013年9月刊 10,395円
 著名な歴史学者方国瑜(1903-1983)により編纂された本書は、様々な典籍や文献から集めた漢代より清代までの雲南に関する400余点の史料に整理・校勘・標点を加え、漢晋・唐宋・元・明・清に分けて収録する。それぞれの史料は、方国瑜の考証である「概説」、「史料本文」、史料の版本・史料的価値などを紹介する「後記」から構成され、その内容は、古代雲南の歴史・地理・政治・経済・軍事・交通・民族・風土・物産などの広範囲に及び、雲南古代史研究の欠かせない資料と言える。