2009年5月27日水曜日

『別冊『環』(16) 清朝とは何か』~ユーラシア全土との関わりの中で大清帝国を問い直す~

 
『別冊『環』(16) 清朝とは何か』
  岡田英弘編 藤原書店 2009年5月刊 3,990円

漢文に加え満洲語やモンゴル語・チベット語・ロシア語などの史料に基づき、様々な研究者による新しい切り口で清朝を捉え直す。日本の東洋史学の 蓄積も大いに取り入れ、日本やヨーロッパとの関係も含めて、大清帝国の全体像を明らかにする試み。

《 主 要 目 次 》
〈インタビュー〉清朝とは何か(岡田英弘)
Ⅰ 清朝とは何か
・大清帝国にいたる中国史概説(宮脇淳子)
・世界史のなかの大清帝国(岡田英弘)
・マンジュ国から大清帝国へ【その勃興と展開】(杉山清彦)
・漢人と中国にとっての清朝、マンジュ(岩井茂樹)
・清代満洲人のアイデンティティと中国統治(マーク・エリオット/楠木賢道編訳)
・「満洲」の語源【文殊師利ではない】(岡田英弘)
・愛新覚羅=アイシン= ギョロ氏とは(杉山清彦)
Ⅱ 清朝の支配体制
・大清帝国の支配構造【マンジュ(満洲)王朝としての】(杉山清彦)
・「民族」の視点からみた大清帝国【清朝の帝国統治と蒙古・漢軍の旗人】(村上信明)
・大清帝国とジューンガル帝国 (宮脇淳子)
・清朝とチベット【第五世ダライ・ラマと摂政サンギェーギャツォを中心に】
(山口瑞鳳)
・清朝とロシア【その関係の構造と変遷】(柳澤 明)
・雍正帝の政治【「即位」問題と諸改革】(鈴木 真)
・貨幣史から描く清朝国家像【清朝の複合性をめぐる試論】(上田裕之)
・北京で流行した満漢兼の子弟書 (岡田英弘)
・江戸時代知識人が理解したネルチンスク条約 (楠木賢道)
・満洲文字はモンゴルから、チャイナドレスは満洲服だった (宮脇淳子)
・科挙官僚・祁韻士が作った『王公表伝』 (宮脇淳子)
Ⅲ 支配体制の外側から見た清朝
・「近世化」論と清朝 (岸本美緒)
・江戸時代知識人が理解した清朝 (楠木賢道)
・琉球から見た清朝【明清交替、三藩の乱、そして太平天国の乱】(渡辺美季)
・蝦夷錦、北方での清朝と日本の交流 (中村和之)
・清代の西洋科学受容 (渡辺純成)
・近世ユーラシアのなかの大清帝国【オスマン、サファヴィー、ムガル、そして〝アイシン=ギョロ朝〟】(杉山清彦)
・磁器と透視遠近法と雍正改革のはざまで【旗人官僚年希堯の生涯】(渡辺純成)
・太平天国の乱 (岩井茂樹)
・大清帝国と満洲帝国 (宮脇淳子)
・『満文老 』と内藤湖南 (宮脇淳子)
附 清朝史関連年表 (前二二一~二〇〇八年)

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