『毛沢東 ある人生(上)』
『毛沢東 ある人生(下)』
フィリップ・ショート/山形浩生 訳 白水社
2010年07月 上巻 2,940円/下巻 3,150円
誕生から共産党創立、長征まで、成長と変化を丹念にたどり、思想の変遷、世界情勢の中にも位置づけて描く、本格的な伝記。新資料と綿密な取材により、偏見や扇情を排し、二十世紀の巨人の実像に迫る!
毛沢東は、中国共産党の創立メンバーであり、中華人民共和国の建国の父でもある。1976年に亡くなるまで最高権力者として君臨し、その多大な影響は、繁栄を謳歌する21世紀の中国にも深い影を落としている。本書は、『ポル・ポト』を著したBBCのジャーナリストが、新資料と綿密な取材を基に、毛の誕生から死後までを詳細に描いた、伝記の決定版だ。
毛の本質は、気まぐれな暴君ではなく、老獪で陰湿な裏工作が果てしなく紡がれる、一筋の論理をもった恐ろしさにある。本書はその様を当時の世界情勢の中にも位置づけ、偏見や扇情を排し、毛の変化と成長、思想の変遷を丹念にたどった、本格的な伝記といえるだろう。

プロローグ
第1章 儒教的な子供時代
第2章 革命
第3章 悪政の君主
第4章 「主義」の沸騰
第5章 コミンテルンの指揮
第6章 馬日事変に至る出来事とその血みどろの後日談
第7章 銃身から
第8章 富田 無垢の喪失
第9章 共和国主席
第10章 蒼竜を探して 長征

第11章 延安間奏曲 哲人王
第12章 張り子の虎
第13章 魔法使いの弟子
第14章 不滅について考える
第15章 激変
第16章 崩壊
エピローグ
■フィリップ・ショート (Philip Short)
BBCの海外特派員として四十年間、ワシントン、モスクワ、パリ、東京、北京に駐在した。特に北京には1970年代と80年代に滞在して以来、定期的に訪問している。著書に、中国とソ連の関係の分析を行ったThe Dragon and the Bear(1982)、『ポル・ポト』(原著2004年、邦訳2008年、山形浩生訳、白水社)があり、本書(原書1999年)とともに、世界的に高い評価を受けている。現在、南仏で暮らしている。
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