2014年7月30日水曜日

速報[7月30日③] これから入荷・発売する本~『法蘭西学院漢学研究所蔵清代殿試策巻』『中国典故大辞典』他速報

 
388177 『毛詩集釈(全12冊)』
    馬宗薌 撰 中華書局 2014年5月刊 195,000円+税
 本書は、章太炎、劉師培及びそれ以前の歴代詩経注解を抜粋し、著者自分の批点評語をも加えた、毛詩訓詁の集大成である。古音については、章太炎先生の音系が採用されている。

388181 『法蘭西学院漢学研究所蔵清代殿試策巻(経折装2函33通)』
    中華書局編輯部 編 中華書局 2014年10月刊 予価2,400,000円+税
 本書には、清代順治朝から光緒朝までの范承謨等の殿試策巻33通が収録されている。殿試(廷試とも呼ぶ)は、中国の皇帝が優れた人材を登用するための制度の一つ。古くから光緒三十一年(1905)科挙の廃止まで採用されている。清代殿試策巻の原物は、結果発表後に内閣大庫に収蔵されるはずだったが、色々な要因があって、宣統元年歴史博物館に移管される際、その殆どがすでに民間に流出し、行方がわからなくなっている。今現在、中国国内での所蔵はかなり分散しており、本書のような規模で刊行するのは至難なわざである。幸い、フランス学院漢学研究所に所蔵されているこれらの策巻は数も多く保存状態も良い、実に貴重な文献である。今回、先進の技術を採用し、原色影印を用いて、なるべく原物に近い形での刊行は、収蔵と鑑賞の価値をも高めた一作と言える。また、著名漢学家でフランス学院漢学研究所研究員の戴廷傑が、各策巻を書いた受験者の小伝を執筆しており、策巻の内容分析とともに、特筆に値することである。

388184 『南山五部』
    〔唐〕道宣律師、〔宋〕元照律師 著/弘一大師 点校 中華書局 2014年5月刊 245,000円+税
 律宗は漢伝仏教八大宗派の一つ。律宗の創始者である道宣律師が撰述した《四分律比丘含注戒本》、《四分律刪補随机羯磨》、《四分律刪繁補闕行事鈔》、《四分律拾毘尼義鈔》、《四分比丘尼鈔》は、のちに“五大部”と称されている。中国仏教界において、“南山(閩南)律宗を再興させた一代宗師”と崇められていた弘一大師は、24年という短い生涯の中で、五大部の整理と註釈に多大な精力を費やしていた。

388275 『中国哲学大辞典(修訂本)』
    張岱年主編 上海辞書出版社 2014年6月刊 8,690円+税
 本辞典には、中国哲学に関する術学、学識、範疇、学派、組織、事件、会議、人物、著作、雑誌などの詞目約6,700箇条が収録され、“中国哲学大事年表”などの資料も付録として加えられている。

388279 『中国典故大辞典』
    趙応鐸主編 上海辞書出版社 2014年6月刊 10,450円+税
 本辞典は、《漢語大詞典》を基に、典故(事典と語典を含む)及びその変化形態、計32,000箇条以上を収録、約400万字である。具体的には、典故として《漢語大詞典》に載せている箇条を、数少ない誤りを除いて全て収録し、典故でありながら典故としなかった箇条も、記載を改めた上取入れている。《漢語大詞典》に載せていない典故、或いは典故の変化形態については、なるべく増補できるように努めた。典故の常用名を主箇条、その変化形態を副箇条とし、全ての箇条に注音と釈義が添えられている。