2010年2月26日金曜日

『当代中国社会結構』~「中国の中産階級とは?」議論百出の注目書

 
『当代中国社会結構』(中国社会階層研究報告之三)
  陸学芸主編 社会科学文献出版社 2010年1月刊 4,336円

『当代中国社会階層研究報告』(2002)、『当代中国社会変動』(2004)に続く中国社会科学院による「中国社会階層研究報告」シリーズの3冊目。新たな階層分類法を提起して話題となった前書同様、出版直後より注目を集めている。本書は2004年から四川・広東・北京・福建・浙江・江蘇などで行われた社会調査の成果に基づき、現代中国社会が抱える深刻な社会問題を指摘。人口・家庭・就業・収入分配・消費・城郷・区域・組織・社会階層の全九章にわたって分析を試みる。第一章「人口結構」では改革開放以降における男女人口比の不均衡拡大を指摘、一人っ子政策の見直し・一定の出産率引き上げを提唱する。また第九章「社会階層結構」にて中国全土の就業者中23%、北京・上海の就業者の4割が「中産階層」となったとの考察を示した。
この「中産階層加快崛起」論は「中産階層」の分類・定義を巡り、現地で議論を巻き起こしている。
【在庫僅少】

参考:
■「北京・上海では就業者4割が中産階級」に「ウソだろ!?」の声 (サーチナ・2010年2月12日)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0212&f=business_0212_158.shtml

■新生児の男女比、一人っ子政策で歪む (レコードチャイナ・2010年1月11日)
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=38765&type=1

■中国、10年後は姉さん女房が主流に (チャイナネット・2010年1月11日)
http://japanese.china.org.cn/life/txt/2010-01/11/content_19215552.htm

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