2010年2月26日金曜日

『土地を奪われゆく農民たち』~「三農問題」当事者たちの生の声をレポート

 
『土地を奪われゆく農民たち ― 中国農村における官民の闘い』
  王国林著 河合文化教育研究所 2010年2月刊 5,040円

今日の中国では農業によって生活でできず、膨大な出稼ぎ農民を生み出し、また農村自体でもさまざまな憂慮すべき事件が起こっている。農村はいまどういう状況にあるのであろうか。本書は土地収用問題という一点から切り込んで、今日の農村の権力構造、行政に対する農村のさまざまな対応、そのような世界の中に生きる農民のひとりひとりの生活と思考様式―こうしたダイナミズムが調査者の観察と心情を通して鮮明に語られている。江南57ヵ村、延べ900名の農民のなまの声で綴った調査記録。
『失地農民調査』(新華出版社、2006年)の日本語訳。

《 目 次 》
 第一章 民主運動の相呼応する竜令鎮の村々
 第二章 城関鎮で暴露された腐敗の数々
 第三章 城関鎮における土地収用の常套手段
 第四章 青湖鎮における上訪・上訴の協同態勢
 第五章 その他の郷村における権益獲得闘争の紆余曲折

0 件のコメント: