2008年12月12日金曜日

速報[12月12日②]~これから入荷・発売する本

312406 『新疆巡撫饒応祺稿本文献集成(全38冊)』
    学苑出版社 2009年1月刊 予価462,000円
 饒応祺(1837-1903)は、陝西同州知府・甘州知府・新疆巡撫などの要職を30年間にわたって歴任し、その間、地方の整頓に力を入れ、大きな業績を残した清末の高官である。本書は、饒応祺が朝廷に呈上した奏折617件、各種の電報原稿4,437件、書信原稿1,677件、本伝や家伝原稿数十件、左宗棠の稿本1函232件などを収録する。奏折や電報原稿の多くは、新疆民族問題や中ロ・中英との境界問題に関わるものであり、光緒皇帝や大臣の指示も付しているため、光緒朝廷の対内的・対外的政策及び辺疆問題や民族問題についての方針や策略、晩清の外交、晩清の政治制度や行政機制などの研究にとって第一級の史料である。

312407 『退翁先生留存名流書札(全5冊)』
    学苑出版社 2009年1月刊 予価92,400円
 周鰲祥(1880-1954、号退翁)は、民国初年から湖南省財政庁長や代理湖南省長などの高官を歴任した後、北洋政府の清史館提調、故宮古物陳列所長及び京津画派の領袖として、北京で絵画や文物蒐集に力を入れ、金北楼と共に中国画学研究会を創立し、民国絵画史に大きな足跡を残した書画家である。本書は、周鰲祥が当時の政界、学界、書画界、実業界乃至外国の有名人と交わした数多くの書信を影印収録する。清史館館長趙爾巽・総纂柯劭忞、日本首相西園寺公望、実業家許鼎霖・葉景葵、著名な学者譚祖任及び政界や軍界の要人などのものも含まれているほか、当時の書画界の人々が著名な書画家董恂・顧瑗・王懿栄に送った書信も掲載されているため、民国書画史研究の貴重な一次資料と言える。

310999 『明清法制史料輯刊(第一編)(全37冊)』
    国家図書館出版社 2008年10月刊 173,250円
 《明清法制史料輯刊》は、第一編「地方公牘類」・第二編「刑案説帖類」・第三編「律例類」の分類で明清時代の法制史関係の史料を収録する。本書第一編に収録された37種の地方公牘史料は、《資治新書》《憑山閣増定留青全集》《未信編》などの公牘総集、《徐雨峰中丞勘語》《耐庵公牘存稿》《宝韋斎官書》など地方官吏の在任中の公牘匯編、《澄江治績》《天台日記》《之游唾余録》《宦游紀実》など地方官吏の業績記録の三種類に分けることができる。いずれも公牘の形成や使用の背景を記述する清代の刻本や鈔本であり、史料的価値も版本的価値も高い。

0 件のコメント: