〔宋〕樂史撰・王文楚等点校 中華書局 2007年11月刊
《太平寰宇記》は現存最古の地理総志とされ全二百巻。宋の統一地域および四夷の事情を豊富に記載した地理書として知られる。過去に同じ中華書局より影印本が刊行されているが整理校点本は今回初めての出版。通行版本とされる金陵書局本に欠けた残巻を補ったほぼ完全な内容となっている。《太平寰宇記》は宋初の政区建置の変遷や人文・自然地理研究に欠かせない古代地理総志である一方、逸失した宋代以前の典籍を多数引用しており史料的・文献的な価値も極めて高い。収載された政区沿革は周・秦・漢代より宋初に及び、とりわけ東晋・南北朝、五代十国の政区建置は他の志書に比して詳細で史籍の欠を補うものである。縦組繁体字本。
[ 2008年1月東京店中文書売上げベストテン第10位]
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