2009年8月4日火曜日

『牟宜之詩』~日本留学した、ある無名革命家の遺作詩集~

 
『牟宜之詩』
  牟宜之著 人民出版社 2009年1月刊 2,058円

牟宜之(1909~1975)は山東省出身、16才で中国共産党の運動に参加・国民党に追われ1932年留日し、中央大学などで学んだ。1935年帰国、抗日戦線に加わり新中国成立後、北京市幹部を務めたが「反右派闘争」で批判され、文革時には黒竜江の農場で9年間の「労改」を強いられた。1979年の名誉回復を待たずに1975年死去。
本詩集は牟宜之の長男が遺稿を整理、20歳のときの作品「少年行」から最晩年の長編詩「論作詩」まで、遺作179首を収める。留日中に作られた詩「贈枝子小姐」のほか、労働改造に従事した時期の悲憤を詠った「羈居荒村」など晩年の作品が約3分の2を占める。
4月に「人民日報」で紹介・評価され、「朝日新聞 」(2009年7月1日朝刊)でも「無名の革命家 牟さん」「詩集、中国で共感広がる」と写真入りで大きく採り上げられた。

【在庫僅少】

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