2010年12月9日木曜日

速報[12月9日]~これから入荷・発売する本

  
338956 『中国白族白文文献釈読』
    張錫禄著、【日】甲斐勝二 主編 広西師範大学出版社 2010年12月刊 予価20,895円
 現在、主に雲南大理一帯に暮している白族は、8世紀から13世紀までの数百年間にわたって周囲のほかの少数民族政権を征服し、強大な南詔国・大理国を創建した尚武の民族であり、4,000余年の歴史を持ち、文化を尊ぶ民族でもある。白族の文字白文は、古代漢語の音読みと訓読みを取り入れ、漢字を大量に吸収して形成された独特の文字である。とりわけ白文で書かれた古代の白族文献は、漢字及び漢文化が周辺に広がる過程及び各少数民族の言語・文化に与えた影響などの研究に重要な意義を有するものとして、日本の学者に歴史の「生きた化石」と評価されている。
本書は、大量の白文文献から精選された《梁山伯与祝英台》など7種の曲本や戯本及び《黄氏女対金剛経》など9種の経文や祭文を収録する。いずれも原文の模写本であり、各文献の字・詞・句に「国際音標注音」「白漢対訳」を加えた上、中国語の翻訳文も付しており、白族の歴史・民俗・宗教・信仰・文化・芸術などの研究に欠かせない資料と言える。


340010 『清華大学蔵戦国竹簡(第1輯)(1函2冊)』
    清華大学出土文献研究与保護中心編 上海文芸出版集団/中西書局 2010年12月刊 予価28,350円
 本書は、全体のカラー写真と文字部分の拡大カラー写真の形式で清華大学に収蔵されている戦国竹簡9点を収録する。その中、《尹至》《尹誥》は夏末商初の史実を、《程寤》《保訓》《耆夜》は、商代末期の史実を、《金滕》《皇門》《祭公》は周代の史実を、《楚居》は楚国の史実をそれぞれ記載してあり、伝世の《尚書》《逸周書》などの典籍の内容を訂正・補足するものとして注目されている。釈文・注釈・字形表なども付しており、調べやすい。《清華大学蔵戦国竹簡》は、全10輯シリーズで、年に1輯を刊行する予定となっている。

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