2011年3月25日金曜日

速報[3月25日①]~これから入荷・発売する本

 
343981 『経義考新校(全10冊)』
    [清]朱彝尊著 林慶彰校 上海古籍出版社刊 46,200円
 清初の経学大家朱彝尊(1629-1709)の代表作《経義考》は、先秦から清初にわたる夥しい数の経学著述の作者・書名・巻数・存佚及び歴代学者の考論などに「按語」の形式で考証を加えた経学目録であり、経学研究に欠かせない参考資料である。しかし、今までの《経義考》は、中華書局1936年刊行《四部備要》版の縮刷版であり、文字が小さい上、標点も振っていないため、研究に不便をもたらしていた。《経義考新校》は、台湾の著名な経学研究者林慶彰らが、盧見曾刊本を底本とし、文淵閣《四庫全書》、《四部備要》、《四庫全書総目》などを参照し、翁方綱の《経義考補正》、羅振玉の《経義考校記》などの研究成果をも踏まえ、十数年をかけて《経義考》に整理・校勘・標点を加え、書名索引と作者索引を付したものであり、《経義考》の利用や研究にこの上ない利便を提供する。

343602 『民国時期考試考評制度資料匯編(全5冊)』
    孫照海、初小栄選編 国家図書館出版社 2011年1月刊 126,000円
 ルーツが西周時代に遡れる中国の考試制度(科挙制度と称す国家試験制度)は、数千年にわたり、封建制度の維持や発展に極めて重大な役割を果たしたが、真の人材を抑圧するなど弊害も有識者に厳しく批判されてきた。19世紀中葉以降、古い考試制度のマイナスの面が益々浮き彫りになって、中国社会の激しい変革に対応できず、清光緒31年(1905年)、終に廃止を余儀なくされた。民国時期には、新しい国家試験制度を制定・実施する際の参考資料として、当時の考試院により、歴代の考試制度や官吏評銓制度に関係する十数種の資料が刊行されたが、本書は、これらの資料を全点影印収録する。その中、《中国考試制度史》《中国考試制度研究》《清代考試制度》など中国考試制度の起源・発展・変遷の歴史を研究する専門著作、《考銓法規集》《考試院法規匯編》などの法規集、《各種考試及格証書格式》などの資料集が含まれており、史料価値が高い。

343597 『国聞報』
    厳復等編 国家図書館出版社 2011年4月刊 予価109,200円
 清光緒23年(1897年)、啓蒙思想家・翻訳者厳復(1853-1921)らにより、天津で創刊された《国聞報》は、上海の《時務報》、湖南の《湘報》と並ぶ「晩清三大報」の一つである。戊戌政変の内情を掲載したことによって、清朝廷に休刊を命じられた清光緒26年(1900年)までの三年間、《国聞報》は、「以通外情為要務」を宗旨として政治改革の必要性を鼓吹し、維新変法の目標・綱領・措置を宣伝し、改革派を支持し、大きな政治的影響力を発揮したため、晩清の政治情勢や戊戌変法の歴史の研究に欠かせない史料である。本書は、《国聞報》を全文影印収録。

343567 『南京歴代碑刻集成』
    南京市文化広電新聞出版局編 上海書画出版社 2011年1月刊 29,400円
 本書は、東漢時期の《校官碑》から民国時代の《兜率寺石刻》までの南京地区における碑刻236点の拓本約300幅を収録する南京碑刻資料集である。その中、近年出土された《天禧寺地宮碑刻》《都知監太監洪保墓誌》などの明代墓誌は、明代初頭、被葬者の先祖が強制的に南京に転居させられた経歴を記述しており、史書の関係記載との対照、内容を補足するものとして、研究者に重視されている。

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