2011年3月30日水曜日
『張愛玲 愛と生と文学』~今なお中華圏で高い人気を誇る女性作家を解読する
『張愛玲 愛と生と文学』
池上貞子著 東方書店 2011年03月刊 2,100円
アン・リー監督の映画『ラスト、コーション(色、戒)』の原作者として知られる張愛玲(アイリーン・チャン)。本書は、長年にわたり、張愛玲を研究・翻訳してきた著者が、初期の作品から『小団円』まで、張愛玲作品の特徴や時代背景などについて様々な視点から書き表した文章を収録し、20世紀を代表する中国文学作家のひとりである張愛玲とその文学作品の面白さを紹介する。
《 目 次 》
まえがき
第一部 張愛玲と上海――人と時代
日中戦争期の中国文学――北京・上海
張愛玲 愛と生と文学
張愛玲と胡蘭成 “漢奸”をめぐって
阿部知二と張愛玲 日本占領下の上海にて
着・語る作家張愛玲
田村俊子と関露 華字雑誌『女声』のことなど
第二部 華麗と蒼涼と――作品と技巧
張愛玲と『伝奇』 中国と西洋の接点
『流言』考 張愛玲・一九四三-四五年
張愛玲「留情」について
張愛玲文学に見る絹の諸様相と“恋衣”
「金鎖記」/「更衣記」/「Chinese Life and Fashions」
張愛玲文学技巧小考 〈香港伝奇〉における花木の象徴
第三部 上海以後
張愛玲における時代と文学 一九五〇年代の短篇小説
張愛玲と白先勇 “失落”の時機をめぐって
文学作品に見る「スージー」と香港
第四部 書評およびその他
台湾で見る張愛玲研究のことなど
張愛玲死す
張愛玲逝きてなお 国際シンポジウムのことなど
張愛玲研究の現状と課題
アイデンティティ二重奏を聴く
邵迎建著『伝奇文学と流言人生――一九四〇年代上海・張愛玲の文学』
変動する中国に“住まう”人たち
映画「赤い薔薇 白い薔薇」と張愛玲
張愛玲のこと 映画『ラストコーション』によせて
張愛玲の遺作『小団円』の出版から
あとがき
初出一覧
張愛玲年譜
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿