
滋賀秀三著 創文社 2009年3月刊 5,775円
2008年2月に逝去した著者が、東京大学退官(1982)後に執筆した裁判制度に関する論文六編と、「師を語り己を語る」文章三篇を附した論文集。『清代中国の法と裁判』(1984)の続編にあたり、明晰な文体で説得的に導き出された著者最後の研究成果である。唯一執筆された自伝は、わが国の中国法制史の歩みと共に第一級の学者の軌跡を伝える貴重な読みものとなっている。
《 主 要 目 次 》
第1章 中国法文化の考察 訴訟のあり方を通じて
第2章 淡新档案の初歩的知識 訴訟案件に現われる文書の類型
第3章 清代州県衙問における訴訟をめぐる若干の所見 淡新档案を史料として
第4章 伝統中国における法源としての慣習 ジャン・ボダン協会への報告
第5章 左伝に現われる訴訟事例の解説
第6章 清代の民事裁判について
附録 師を語り己を語る三篇
〔田中耕太郎先生との出会い/中国法制史と私/石井良助先生への弔辞〕
年譜・著作目録
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