『中國農民調査之等待判決』陳桂棣、春桃 發言權出版社（台湾） 2009年10月刊 3,307円
中国の農民が置かれた苦境を赤裸々に告発した『中国農民調査』は、2004年に発売されるやたちまちベストセラーとなったが、その後わずか2カ月で発禁処分を受け、書店から姿を消した。そして著者の陳桂棣、春桃夫妻は、書中に名を挙げた地方有力者より訴訟を起こされ、公権力からもさまざまな圧力を加えられた。本書は、その裁判過程と公権力の介入の実態を詳細に記録し、中国の「法治」について広く世に問う抵抗の書。2008年2月に脱稿し、中国大陸での刊行の道を探ったが叶わず、2009年10月に台湾と日本で出版された。
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『中國農民調査之小崗村的故事』陳桂棣、春桃 發言權出版社（台湾） 2009年10月刊 3,024円
中国農村部の“タブー”に踏み込み、前著『中国農民調査』が発禁処分となった陳桂棣・春桃夫妻の最新作。1978年に人民公社から生産請負制へと踏み出し、「中国改革第一村」といわれる安徽省鳳陽県の小崗村。2008年の中国農村改革30周年に際し、著者が約半年をかけてその現状を実地調査。そこには、旧弊に阻まれて改革が頓挫し、発展から取り残された村の姿があった･･･。小崗村の知られざる歴史を明らかにし、“改革の村の病状報告”ともいる、渾身のルポルタージュ。本書は、ベストセラーとなった大陸版の刊行から間を置かずに刊行された台湾版で、縦組み繁体字となっているほかは大陸版とほぼ同内容だが、巻頭に台湾人読者に向けた著者の言葉が付け加えられている。
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【関連書】
『発禁『中国農民調査』抹殺裁判』（朝日新聞、2009年10月）
『中國農民調査／大地文學』（台湾大地出版社、2005年1月）
『中国農民調査（日本語版）』（文藝春秋、2005年11月）
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